
視界のどこかにキラリと光るものが見えた。
「ん、何だ?」と、そっちに顔を向けてみると、
開け放ったガラス戸の重なった二枚の間にタマムシが入り込んでいた。
あらら、こんなとこによく入ったねぇ。
いつもタマムシがブンブン群れ飛ぶエノキは、この冬に迷いながらも伐ってしまったので、
もううちの庭では見られないかもと思っていたのに。

それにしてもタマムシって、どこもかしこもキラキラだねえ。
お腹の方も隅々まで玉虫色。
しかしこうやってじっくり眺めてみると、タマムシって玉虫色じゃなかったら
嫌われもののあの虫に似てるよねえ。