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本を売る人


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この本を読むまで、本屋という仕事がいつ頃からあったのか?とか、
どんなふうに始まったものなのか?とか。。。考えたこともなかった。

著者がヴェネチアの古本屋でたまたま耳にしたモンテレッジオという村のこと。
トスカーナ地方の小さな村であるモンテレッジオは貧しくて、男たちが村の外へ
肉体労働の出稼ぎに行くしか生きるすべはなかった。
やがて、村を離れずに暮らして行く方法として、石ころをカゴいっぱいに詰めて
売りに行くようになる。
人がカゴでかつげる石ころが、どれほどの量で、どれほどの金になったのかは
わからないが、他に売るものもないような村だった。
そして帰りに空になったカゴに本を詰めて、村へ帰る道々で売るようになる。
文字の読めない人には、あらかたの内容を語って聞かせたり、よその村でのニュースを
伝えたりと、モンテレッジオの男たちは新しい風を運んでくる人だった。
少し豊かになった人は街へ出て、古本を売る場を構えるようになってゆく。
モンテレッジオでは毎夏、大きな古本市が開かれるそうで、日本の「本屋大賞」みたいな賞が
このモンテレッジオで選ばれるのだそうだ。
イタリアの本屋さんにはモンテレッジオ出自の人が多いそうで、
そのことをとても誇りに思っているのだとのこと。
そんなあれこれを、著者はこの村出身の青年たちに案内されながら本の村に深く魅了されていくのだ。
本好きの人に一読オススメ。

by yasato8310 | 2019-02-02 21:46 | | Comments(2)
Commented by at 2019-02-04 17:51 x
『ナチュラリスト』も『モンテレッジオ』もどっちも面白そう!
でも、私的には『ナチュラリスト』の方は、題名がちょっと、表紙もちょっとだったかな(笑)。「私はナチュラリストです」とか言われたら、変な目を向けてしまいそう!井伏鱒二はえらい。
昔我が家に来た人が、「芸人と言われたくない、アーティストと言ってほしい」と言ったけれど、私なら芸人の方がずっといいのになぁと思った、その感覚です。
ところで、図書館はどこの図書館ですか?全く利用してない私、本は「死蔵」するのが好きですが、図書館を利用するともっと楽しそう!
Commented by yasato8310 at 2019-02-04 21:57
> 春さん
友だちに「モンテレッジオ」を強く勧められて、笠間の図書館に借りに行った時に
たまたま「ナチュラリスト」を手に取ったのでした。
私も本のタイトルを見て、ちょっと偏見(笑)を持ったのですが、
たぶんドリトル先生を井伏鱒二が博物学者と訳した元の言葉がナチュラリストで、
そのドリトル先生のように生きたかったシンイチ少年の気持ちを込めた
タイトルなのではないかと、読後に思いました。
ロスチャイルドのようなコレクターではなく、ドリトル先生のような博物学者。

「小さな村の 旅する本屋の物語」の方も、実はあんまりタイトルが好きじゃなくて、
友だちが最初にメールで勧めてくれたときには「ふ〜ん」というかんじでした。
しばらくして「読んだ?」と言われて、あ〜そうそう。。。と借りに行ったのでした。
本も人間と同じで、出逢いというのがありますよねー。

私は笠間に行く用事もたまにあるので、笠間の図書館を利用してます。
家で、読みたい本があるかどうか、貸出中かとかを検索できるので便利です。
絵本のコーナーも充実してて楽しいです。
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