年末年始にかけて、「ゲド戦記」全6巻を再読した。
一度目に夢中で読み進んだ時とは別の物語を読んでいるような、
そんな新たなおもしろさに引きずられた毎日だったなぁ。
その最後の一冊を読んでいる時に、新聞の片隅に小さく
作者 ル グゥイン の訃報を見つけた。
ゲド戦記に浸っているまさにその時の記事に偶然だなあと
思っていたら、その一週間後くらいに ル グゥイン の死に寄せての
書籍紹介の記事があった。
「空飛び猫」という美しい絵本が、村上春樹の訳で出版されて
いること。
そこでさっそくに図書館で借りてきた絵本は、やわらかな子猫の
毛をなでているような、しなやかで好奇心いっぱいな絵本だった。
S.D.シンドラーというひとの挿絵の美しさに、何度も何度も
ページをめくってみた。