水戸芸術館で開催中の(12日までですけど)『坂茂ー建築の考え方と作り方』を
見てきました。 数年前に移動美術館(ノマディック ミュージアム)を見に行ったり、ニュースで 段ボールの仮設住宅が世界の被災地に提供されていたこと、今回の東日本の震災後も 避難所の間仕切りやコンテナ住宅のことを耳にしていながらも、これらが同じ建築家の 坂茂さんの仕事だと知ったのは、ほんの少し前のことでした。 そして目にしたのは、目からウロコロリな紙や木の建築でした。 ブーフーウーの三匹の子豚の家にも描かれているように、 ワラの家より木の家、木の家よりレンガの家が丈夫。。。という 固定概念があった私ですが、 木造の7階建ビルが、子供の頃に遊んだ木のユニット材の ような発想で作られていたり、大きなパビリオンの天井がアジアの 編み笠からヒントを得て紙管をジョイントして編まれていたり。。。 建築家の発想の豊かさと頭の柔らかさに、何枚も何枚もボロボロと ウロコが落ちました。 ハノーバー国際博覧会の日本パビリオン模型 水に弱い、火に弱いという紙の弱点も、現代の技術でカバーし、 強く美しい構造材になりうるというのは、建築門外漢のわたしにとって 大きな驚きでした。 紙管を使ったルワンダの難民テント実物大模型 中国四川省の仮設小学校実物大模型 今回の展示では建築ユニットの実物大模型の他に、女川のコンテナを 使用した仮設住宅や避難所の間仕切りカーテンも展示されていました。 その空間に身を置いてみると、昨日まで日常だった一切合切を無くして、 失った家族をあきらめきれずにたくさんの人がここで暮らしているのだと、 鼻の奥がツーンと痛くなりました。
by yasato8310
| 2013-05-11 17:18
| おでかけ
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